第三級海上無線通信士

 通信士の資格を取ってみようかと、手始めに上記の資格に合格しました。

 無線技士に比べて情報が少ないようで、どんな試験か自分も受けるまで良く分からなかったので、今回の体験を記すことで他の方が参考になればと思っています。

無線工学

 申し訳ありません。受験してません。他の資格で免除してもらっちゃいました。

 無線技士の免許がある人は受ける前にチェックしましょう。(三総通、四海通、一陸技、二陸技あたりが免除になります)

 基本的には過去の問題を行っておけば大丈夫かと思います。

法規

 とにかく覚えるしかないだろうということで、過去の問題や条文を見たりしました。

 全く同じ問題は出ないでしょうけど、近いものが繰り返されていると思えますので、過去の問題については出題となっていない文言のところも覚えておくと良いです。

 他の資格を持っている方であれば、船舶局に関する部分を重点的に行えば、それ以外は以前に勉強したことが半分ぐらいは役立ちます。

英語

 長文読解・無線関係・和文英訳・英会話の4つに大きく分けられるようです。前の2つを合わせ合格基準などでは英文和訳となっています。

 自分が受けた際には、最初に英会話の試験で、それに引き続き筆記となる和訳と英訳に入る流れでした。

 英会話は教室内へPAを使って再生されたものが流れます。聞き取ることになる英語は質問を投げかけている形であり、それが聞きとれたかを問われます。PAからの音ですから、壁とか柱に近い席だと、変に反響したりして聞きにくい可能性があります。最初から避けて座るとともに、事前にチェック用の音が出ますから、もし聞きにくかったら申し出るべきと思います。

 紙で配られた問題用紙に書かれている選択肢の中から質問に対する答えとして適したものを選ぶ形式での出題です。この回答を見ることで除外できるものもありますから、実際に質問が流れるまでの間に回答を良く読んでおくのが大切かもしれません。

 質問は3回ずつ流され、最後だけ早い(通常に会話される程度)ので、はじめで大まかな内容をつかんでメモし、取れなかったところを2回目で補完、3回目で最終チェックという感じかと思います。ここで概略をメモしておくことで、帰宅してからのチェックはもちろんですが、回答用紙が筆記と共通ですから、筆記になってから再確認することも可能です。

 質問が3回流れたあとは回答を書くための時間が30秒ぐらい有りますが、マークシートへ書くのは後でも大丈夫ですので、分からない問題については後で見直して対応できるよう、できるだけ多くの情報を残しておきましょう。

 筆記試験については、自分の場合は無線関係の英語が短い問題と和文英訳で脳が英語に対応してから、1問目となる長文読解に挑みますが、このあたりは好みによることかと思います。

 

通信術

 欧文電話の送話、受話と直接印刷電信の送信の3つがあります。自分が受けた際には、欧文電話の受話を全員で受け、次いで同じ部屋で準備が行われた後に直接印刷電信の送信、それが終ったら別の部屋に移動して欧文電話の送話という手順でした。

 欧文電話の受話は英会話と同様PAから再生された音を聞いての試験ですから、聞きにくいようであればチェック用の音が流れた際に対処しておきましょう。また同時に多くの人が書き取りますから、その音もけっこう大きく聞こえますので、隣りには人が居ない方が良いかと思います。

 5文字ごとに区切られた暗語が2分間なので、合計で100文字となります。このため用紙に回答を記入する際は、用紙に目安として入っている1行を4分割しているところごとに5文字、20文字/行とし、最初の1行目は使わずに2行目から書のが良いと思います。

 欧文暗語なのでランダムな文字列ですから、聞いたら書くって作業を繰り返していれば大丈夫かと思いますが、アマチュア無線をしたことあるような人なら何もしてなくても受信は問題ないでしょう。数字や記号は出ないハズです。分からなかったら、空白にして脱字にしておきましょう。こだわってしまうと次の文字も落としてしまう可能性が高いです。手で文字を書くという時間が必要なので、1分間に50文字と言っても考えている余裕はないのです。

 直接印刷電信ってのが、何だか自分も最初は分からなかったのですが、早い話しRTTY(ラジオテレタイプ)と思えばOKです。このため受信は無く、キー入力して送信するということだけが試験になります。

 実際にはノートPCで専用のソフトを動かし、渡された問題文を入力して行くことになります。この試験はPCを挟んで試験官と一対一となります。どんなアプリか不明かと思いますが、試験を行う前に使い方のチェックを兼ねて、試すことができる時間を与えてもらえますので、ここで必ず確かめておきましょう。この時に意識的に間違った入力をし、どう反応するのか確認しておくと良いです。あと記号もあるので普段はASCIIキーボードという方は注意が必要です。

 送信する電文は普通文になりますので、英単語ごとぐらいで問題文を見ながら入力して行けば良いかと思います。入力が間違うとエラー音がします。これが誤字に相当して減点になるのでは無く、どうも200文字以上の入力ができればOKなようです。速度としては全て入力しても5分間で250文字ですから、普段からキーボードを使っている人なら問題は無いと思います。文にはスペースと改行も含まれており、それぞれ△(三角)と←(矢印、本当は┘みたいに角がある)で書かれてます。

 試験を受けるのは受験番号の順番で、このため一海通、二海通、三海通と進んで行きます。またPCは複数台が用意されるため、数人が平行して試験を受けて行き、場所が空くと次の人が呼ばれました。

 最後に欧文電話の送話ですが、これも試験管と一対一です。しかも直接印刷電信と違って正面に居て、試験官と机1つしかない状態です。これも同じ部屋で複数が同時進行ですから、他の人の様子も聞こえてきたりしますが、それほど邪魔にはならないと思います。

 使われる電文は受話と同様で暗文です。できるだけリズム良くとか思っていたのですが、自分はめちゃくちゃ緊張し、急に頭が真っ白になってしまったりと、技術よりメンタル面が弱い人は注意が必要かもしれません。

 受話と同様で26字の英文字だけで、しかも送るだけですから大したことは無いのですが、アマチュア無線していて違うコードも使ったりしている人は気をつけましょう。これを気にしすぎて自分は上がってしまいましたから、どうせ数文字なら落としても良いと思って気分的に余裕を持って挑んだ方が人によっては良いかもしれません。

勉強に使用した本

 海上無線通信士 第1級・第2級・第3級(電気通信振興会)

 法規 第三級海上無線通信士用(電気通信振興会)

 英語 第三級海上無線通信士用(電気通信振興会)

 英会話練習用テープ(電気通信振興会)

 無線電話練習用録音テープ」欧文(電気通信振興会)