This is JK1MLY
Logo
Home Radio Network Electoronics Mac & PC

2バンド5球スーパーラジオを作ってみました。


 ハムズオフィスTS-5mt2という5球スーパーのキットを購入し、真空管ラジオの組立・調整に初挑戦してみました。上級者向けとなっていますが、別に難しいことは無いので初級者で無い限り何とかなるかと思います。

1.構成

 周波数変換に6BE6、中間周波数増幅に6BD6、検波に6AV6、低周波増幅に6AQ5、B電源の整流に6X4という回路構成です。

 アンテナ同調回路と局部発振回路は中波用と短波用の2組を持っており、スイッチで切り替えることが可能なので2バンド受信機で、スピーカも実装しているので実用性も高いです。

2.写真

 

3.製作

 それなりに丁寧な説明書が付いてきますが、そこにも書かれているよう部品は同等であれば少し形状が違ったりします。

 自分の場合、そのままで実装できなかったのは以下となります。

部品表

0.01u×3、0.1uF×2となっている

0.01u×4、0.1uF×1が正しい

真空管

6BE6の代わりに5750

サイズは同一なのでソケットに実装可能です

実体図

ラグ端子の穴位置がシャーシと違う

写真の位置に実装し配線

コイルパック

3ポジションあり中波と短波の間でオープン

そのまま使用

IFT

ケースと穴の寸法が合わない+1つは実装位置にズレ

ベーク板の穴を丸ヤスリで削って調整して使用

バリコン

4mmの穴だがネジは3mm+4mmで固定すると位置が合わない

平ワッシャ(キット外)をはさみ3mmを使用

スピーカ

シャーシの穴が4mmだかネジは3mm

穴にネジが落ちないよう位置を調整しながら実装

 

4.調整

 SGを持っていないので、自作マーカと周波数カウンタを使って調整しました。

 方法の第1段階はマーカで1000kHzを出力し、周波数カウンタでローカルが1455kHzになるようバリコンを調整し、IFTのコアを調整しました。これで455kHzを出せるSGが無くてもIFが変な周波数になりません。それすら無い場合には、東京であれば954kHzのTBSを使い、読める受信機を使ってローカルを放送波+455kHzの1399Hzに合わせると良いと思います。

 次にローカルの発振周波数ですが、付属のコイルでは540-1600kHzカバーは無理な感じなので、NHK第1を受信できるよう低い側を合わせました。高い側はトリマの容量を抜き少しでも広くしましたが、それでも1500KHz程度までしか無理でした。バリコンが360pFだと良いんでしょうけどね。

 マーカーを100kHzにして接続したところ、イメージが十分に切れないようで、良く分からない状態になってしまったので、アンテナコイルのコアとトリマは実際の放送で合わせました。この後で改めてIFTを微調したところイメージも改善。

 短波については最初の状態ではラジオNikkeiの6.055MHzが範囲外で、ローカルを下げようとコアを回してみたけど、そこまでは落ちなかったので諦めました。マーカーを1MHzにして発振させて調整。

5.受信

 広帯域受信用のホイップアンテナを使用し受信したところ、NHK第1/2、AFN、TBS、文化放送、ニッポン放送、ラジオ関東は聞こえました。

 短波については残念ながら日本語放送は聞けておらず、外国語(中国語?)が1波と、ノイズが数ヶ所で聞こえただけ。それにしても昔と違ってノイズが多くなりましたよね。

 ちょっと手持ちのラジオより感度は悪いですが、アンテナが確保できるなら十分に実用性があります。